歴史とビジョン History and Vision

歴史とビジョン

歴史 History

1951

1戦後のアジア諸国に対する経済、技術協力の重要性に応え各国より来日する研修生の受け入れ態勢を整備するとともに相互の理解を深める友好親善の場としてアジア会館の建設が政府社団法人アジア協会並びに財界各位の協力のもとに企図され1957年9月20日財団法人アジア会館の設立手続きが完了した。

1951年東南アジア諸国に対する賠償義務並びに経済協力の具体策などを研究する為、民間有識経験者からなる「アジア経済懇談会」が後のアジア会館監事の原安三郎氏を委員長として、外務省に設置された。当館第三代会長の岩田氏はインドネシア担当委員に就任。更に民間の行う経済・技術協力を推進する為、既に活動していた民間団体(南洋協会、アジア経済協力会、東南アジア産業経済調査会)を統合して「アジア協会」が発足。会長には藤山愛一郎氏、副会長に岩田氏が就任した。

1957

2アジア協会の中心事業である技術者、技術研修生、留学生等の受け入れには先ず専用宿舎の建設が必要であった。宿舎建設の敷地は当時の赤坂新坂町(現在のアジア会館の所在地)にあった元満州鉄道総裁山本条太郎氏の屋敷跡地の管理を任されていた原安三郎氏のご好意で特別に安価で提供されることになった。その他資金に関しては、当時の竹山祐太郎建設大臣がこの事業に対し非常に理解を持ち公団法の改正を国会に提出。数々の反対はあったものの1957年4月1日にこの改正法案が承認公布された。財界より1社50万円、64社で3185万円を借り受け公団融資と合わせ建設資金を調達することが出来「アジア会館」の建設に着手することになった。

3政府の意向としては会館建設、維持、経営は新たな財団法人にて担当させたい方針で有った為、財界はこれに応え設立代表者・初代会長に藤山愛一郎氏、副会長に岩田喜雄氏を選任して1957年4月「財団法人アジア会館」が成立した。その後、藤山愛一郎氏が外務大臣に就任した為、辞任することとなり設立代表者岩田喜雄氏、会長に小林中氏を改めて選任し1957年9月に正式に財団法人アジア会館が設立された。会館建設も順調に進み1957年12月15日、地上5階、地下1階に客室115室、レストラン、会議室を有する会館が竣工の運びとなった。会館の運営には当初50名の職員が当たり、大部分が女性スタッフであった。それは仕事の関係から女性の方がふさわしい面が多く、特に語学が堪能で、教養があり、海外経験のある女性を採用したが当時はなかなか集まりにくく、政・財・官界の婦人方にボランティアとして協力していただいた。

4事業面では当初よりコロンボプラン・国連関係等の技術研修生の宿泊、WHO・ILO等の国際会議、諸官庁・在日大公使主催の会合等、会館の特殊性を十分に発揮し有意義に活用された。1961年には各方面より設備増強についての要望があり、5階建て客室50室の増設を行った。1962年政府は東南アジア諸国との技術協力を中心とする経済援助についての諸事業を更に総合的に推進する為、国庫全額出資の「特殊法人海外技術協力事業団」を設立、発足させた。事業団が1964年より研修センター、宿泊施設の提供を行う事となりこれによりアジア会館は補助的な立場に立つことになり一時宿泊者数が激減したが、10月に東京オリンピックが開催され、これを機に活況を取り戻した。

5その後も研修生の宿泊、国際会議の減少はあったものの会館の趣旨、事業が各方面に知られ宿泊利用者も順調に推移し会議室も諸官庁の会議、会社のセミナー会場として広く利用されてきた。施設は1961年、1964年、1973年、1998年の増築、また2003年には本館建替、2015年には本館・別館大規模修繕を経て現在は部屋数175室、会議室5室、太平洋資料室、レストランを有している。

2006年に法案が成立、2008年12月より施行された公益法人改革で2012年3月財団法人アジア会館より、一般財団法人アジア会館に移行しその後認定された。

ビジョン Vision

わたしたちアジア会館は、
その創立の目的を忘れず、
不易流行の精神で、
常にお客様の視点に立った
サービスを提供するとともに、
従業員の物心共の幸せを目指します。

  1. 1創立の目的

    諸外国から来訪する技術研究者その他旅行者に対する宿泊施設その他の利便を提供するとともにこれが関連事業に援助をなし、以って日本の諸外国に対する国際交流の促進に寄与することを目的とする。

  2. 2不易流行の精神

    創立の精神とおもてなしの心を尊び、時代に寄り添い歩んでいきます。ホテル外にも視野を拡げ、常に将来のビジョンを描き、新たな技術や文化を取り入れ革新を求め続けます。

  3. 3お客様視点に
    立ったサービス

    ホテルアジア会館の9エッセンスを理解し、徹底的なお客様視点によるサービスを追求します。

  4. 4従業員の物心共の幸せ

    ホテルアジア会館の従業員が多くの選択肢のある豊かな生活を送れることを目指します。お客様からの「ありがとう」が私たちの幸せであり、ホテルアジア会館が日本と世界との架け橋になり社会に寄与できる喜びを感じられる人であり続けます。

9Essence

  1. 1笑顔 ~Smile~

    笑顔はお迎えする気持ちの現われです。心からの笑顔をお客様にお伝えします。

  2. 2真心 ~Sincerity~

    お出迎えやお見送り、お手荷物の受け渡しも丁寧に、1つ1つの所作に心を込めます。

  3. 3清潔 ~Clean~

    清潔であることはホテルの基本です。日頃からホテルを清潔に保ち、美しい身だしなみを心掛けます。

  4. 4知識 ~Knowledge~

    あらゆる状況を想定し、幅広く正しい知識を得るよう精進します。

  5. 5経験 ~Experience~

    何事にも積極的に取り組み、成功も失敗も良い経験として次につなげます。

  6. 6連携 ~Team Work~

    レストラン・清掃を含めた全ての部署で連帯意識を持ち、一丸となってお客様をお迎えします。

  7. 7想像 ~Imagination~

    お客様のお気持ちに思いを巡らせ、見えないご要望をくみ取ります。

  8. 8発想 ~Idea~

    お客様のご要望に応えるために最善の発想を追求します。

  9. 9実行 ~Action~

    お客様のための発想を、胸の奥で消化せずに勇気を持って実行します。